お迎えに行ったら、ぎゅっと抱きついてきた。
家に帰ってきたら、ずっと離れない。降ろすと泣く。
抱っこしたまま、ご飯も作れない。お風呂にも入れない。
夜中も何度も起きて泣く。
昨日も、一昨日も、その前の日も。
「保育園に行くようになってから、こどもが変わってしまった。」
「自分が仕事に戻ったせいで、こんなに不安にさせてしまっている。」
そう感じているあなたに、
15年間、たくさんの親子を見てきた保育士として、
どうしても伝えたいことがあります。
その子は、今日も一日よくがんばりました
保育園でのお子さんの様子を、少しだけ想像してみてください。
慣れない場所で、慣れない人たちに囲まれて、
慣れない時間割の中を、小さな体で過ごしています。
泣きたくても、ずっと泣いていられない。
眠たくても、うまく眠れないこともある。
「ママがいい、パパがいい」と思っても、ぐっとこらえている。
こどもなりに、一生懸命気を張って過ごしているんです。
そしてお迎えの瞬間、あなたの顔を見た瞬間に
その子の中で、何かがふっとほどけます。
「やっと帰ってきた。もう大丈夫。全部出していい。」
だから泣くんです。
だから離れないんです。
だから夜中も、そばを確認するように目が覚めてしまうんです。
これはあなたのせいじゃない。
むしろ、あなたのもとが一番安心できる場所だという証拠です。
夜泣きが始まったご家庭へ
保育園が始まってしばらくしてから、突然夜泣きが始まった。
そういうご相談も、たくさん受けてきました。
昼間に受け止めきれなかった不安や緊張が、
眠りが浅くなる夜中に、外に出てくるんだと思います。
これも期間限定です。
ずっとは続きません。
でも、夜泣きが続くと、親も消耗します。
だからこそ、パートナーがいるご家庭では話し合っておくことが大切です。
自分も仕事が始まったら、相手も気がついてやってくれるだろう、これはなかなか難しいです。
「交代で起きる」「翌日早い方は夜中を任せる」「寝かしつけしたらそのまま一緒に寝る」「片付けは任せる」など、お互いが押し付けあったり、やってくれないことや、辛いことを言い合うより、
家族がチームとしてこの状況をどう乗り切るか
そのために何ができるか、お互いにできないことはどうするか。
そんなふうに少しでも話し合っておくことが大切です。
仕事復帰したあなたも、今日本当に疲れています
こどもだけが大変な時期じゃありません。
親も、慣らし期間の真っ最中です。
久しぶりの職場、変わった生活リズム、
朝の支度、送り迎え、お迎えの時間に間に合わせること。
気を張って、走り続けている毎日のはずです。
帰ってきて、甘えてくるこどもを受け止めながら、
「ご飯も作らなきゃ、洗濯も、お風呂も…」
そこで一度だけ、立ち止まって考えてみてください。
今夜、一番大事なことはなんですか?
ご飯を作ることでも、部屋を片付けることでもない。
一日がんばったこどもと、一日がんばった自分が、
少しでもほっとできる時間を作ること。
今はそれだけでいいんです。
「手を抜く」じゃなくて「賢く頼る」時期
代わりがきくことは、思い切って頼りましょう。
- 夕飯はお惣菜やテイクアウトもいい
- 宅食・宅配サービスをフル活用していい
- 買い物はネットスーパーや生協に頼っていい
- 洗い物がしんどいなら、紙皿を使う日があってもいい
- 掃除は週末に家族みんなでのんびりやるでもいい
そしてパパ・ママのどちらかが育休を取っていない場合、
急に家事のやり方が変わると「最近どうしたの?」とすれ違うことがあります。
だからこそ、この時期のことをちゃんと言葉で共有してほしいのです。
「今はこういう状態だから、こうしていきたい」
そう伝えておくだけで、気持ちがずいぶん楽になります。
家族がいる場合、子育ては、一人ではなくチームでするものです。
「やらなかったこと」より、「いたこと」が残ります
夕飯が手作りじゃなくても、これ美味しいね!とゆっくり一緒に笑顔で食べられる時間が、今は大事です。
部屋が散らかっていても、こどもにとっては抱きしめてもらえる時間が、今は大事です。
帰ってきてからも、なんか不安で、そんな時にそばにいてくれたこと。
眠れなくて泣いていたとき、そばにいてくれたこと。
ぎゅっとしてくれたこと。
それは、ちゃんと心に積み重なります。
甘えも、夜泣きも、必ず落ち着きます。
今が一番しんどい時期で、ここを過ぎると少しずつ楽になります。
保護者の皆様に伝えたいのは、
「頑張りすぎないこと」をがんばってください!!
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