「ひらがな、全部書けますか?」
「一人でトイレ、ちゃんとできますか?」
「時計は読めますか?」
入学が近づくにつれて、こんな言葉が頭の中をぐるぐるしていませんか。周りのお子さんと比べて、焦ってしまうこともあるかもしれません。
でも、今日伝えたいのは、そういう話じゃないんです。
保育士として15年、たくさんのこどもたちを小学校に送り出してきた私が、保護者のみなさんに伝えたい「本当に大切なこと」があります。
「準備」より大切なことがある
小学校の先生が困るのは、「なにかあった時、自分から言えない子」なんです。
自分でSOSが出せない子は、忘れ物をしても黙っている。わからなくても手を挙げられない。困っても先生に伝えられない。
そしてそういう子は、家ではあまり困ったことがなかったりします。なぜかというと、おうちの人がすべてを整えてくれているからです。
忘れ物をしたことがない子が、小学校で初めて忘れ物をしたとき、
困っても、自分から言えないことが多いです。
保育園でやってきたことは、全部つながっている
大丈夫です。
保育園で、こどもたちは毎日の生活の中でたくさんのことを学んできました。
お友だちと意見がぶつかっても、仲直りする経験。うまくいかなくて、泣いた経験。それでも「もう一回やってみよう」と立ち上がった経験。
そういう積み重ねが、小学校での「生きる力」になります。
大事なのは「できること」より、「やってみようとする気持ち」。その気持ちは、すでに十分育っています。
今日から家でできること3つ
難しいことはなにもありません。日常のちょっとした習慣が、小学校での大きな自信につながります。
① おたよりを自分でバッグから出す練習
保育園でもらったおたより、今は誰が出していますか?
小学校では、おたよりの確認がとても重要になります。先生からの連絡が紙で来ることも多く、それを親に届けるのはこども自身の役割です。
まずは、おたよりを自分でバッグから出すところから始めてみてください。
帰ってきたら、決まった場所(100均のケースなどで十分です)に自分で出す練習をしてみましょう。場所を決めておくのがポイントです。
出せなかったときに注意するのではなく、出せたときに「助かった!ありがとう」と伝える。それだけで、こどもは少しずつ自分から動くようになります。
② 自分で支度をする習慣
登園の支度や、帰ってからの片づけ。今はどのくらい自分でできていますか?
まずは時間のある日曜の夜から、一緒にやってみましょう。
「手伝う」のではなく、「見守る」のがコツです。
少し時間がかかっても、やりきったときに「自分でできたね」と認めてあげてください。帰ってきてから洗い物を出すなど、小さなことから始めるだけで大丈夫です。こどもは「認められた」という経験を積み重ねて、自信をつけていきます。
③ 「言葉で伝える」練習
これが一番大切かもしれません。
たとえば保育園でこんなことをしたことがあります。
「2週間後に、500mlのペットボトルを持ってきてほしいな。もし家に余っていたら、おうちの人に相談してみてね」と、こども達に伝えたんです。こどもが自分の言葉で保護者に伝える機会を意図的に作りました。(事前に保護者会で、言葉で伝える練習をしていくことも伝えました。持って来れなくても用意はあるので大丈夫なことも保護者にもこども達にも伝えています。)
2週間、毎日少しずつ声をかけ続けました。
そして、お子さんが言えなくても何も言わないで大丈夫です、でも言えたらこう言ってあげてください。とおねがいしました。
「教えてくれて、助かった!ありがとう」
大好きな人が喜んでくれている、それがこどもの「伝える力」を何倍にも育てます。
保育園に忘れ物をした時に、自分で先生に言ってみる、も練習になるので良いと思います。(先生にはこっそり伝えておくと良いです)
小学校に向けての大事な声掛け
「そんなんじゃ小学生になれないよ」
…そう言いたくなる気持ち、わかります。でも、その言葉はこどもの不安を大きくするだけです。
代わりに、こう言ってみてください。
「小学校、楽しそうだね」
楽しみになる声かけが、こどもの背中を一番押してくれます。親が不安そうにしていると、こどもも不安になる。親が楽しそうにしていると、こどもも楽しみになる。それだけ、あなたの言葉はこどもに届いているんです。
まとめ|親子で笑顔で迎える小学校入学
今、少し寄り添うことが、小学校に入ってからこどもが困らないための準備になります。
自分から言えたり、挑戦してみたり、それが大事になってきます。
親子で笑顔で「小学校楽しみだね」と言える春を、一緒に迎えましょう。
小学校入学を前に「保育園でもちゃんとやれているかな」と気になる方は、保育士への相談の仕方についての記事も読んでみてください。先生に気軽に話しかけるコツをまとめています。
「甘えさせる」ことへの罪悪感がある方には、こちらの記事も参考になるかもしれません。帰宅後のこどもの甘えについて保育士目線で解説しています。
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